花と空。遠くを飛ぶ鳥。実際には無い遠近。遠い空。
絵画は見る人によって様々な物に見える。それぞれの人のもつ記憶と呼応する。
架空の楽園とあなたの日常が交差します。
VOCA2010展で発表された「Hole」、2010年個展「Padarise/Boundary」、鏡のシリーズの縮小版作品。
ドローイングを描き、それを元に鏡をカットして2次元の空間を切り出し描いています。
鏡はうつすもの。絵画もうつすもの。
景色をうつす窓であり、虚像であり、外面と同時に内面をうつす。深層心理をうつす。記憶をうつす。
鏡のシリーズHole、Boundaryでは「楽園」を描いています。
誰もが思い描く理想郷の景色。
楽園は誰でも頭の中にイメージできる、誰もが知っているけど、実は誰も見た事が無い風景です。
誰も見た事が無いのに共有できる、どこにもない風景としての楽園。
どこにもないのに脳内にはある。ひとは夢のイメージを希求する。
この作品では、楽園の風景にさらに現実の風景が映り込みます。
鏡という物質が2次元の風景に変わる時、架空の楽園とあなたの日常が交差します。
虚像と現実の境界を浮遊する作品です。
※この作品は、手仕上げのため磨きの仕上がりが一点ずつ異なります。
アクリルミラーの特性上、軽量で割れませんが多少のゆがみが生じます。ご了承ください。