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<<作家・展覧会紹介>>
 宇田川愛は、理想郷=Utopiaが本当はどこかに在って独自に発展を続けている、という表現を一貫して続けてきました。
 そして、その表現は、三年間にわたるドイツでの生活と制作を通して、さらにしなやかな強さを兼ね備えるようになりました。

 純白のシルクの生地を微妙な色合いで染めることが、まず宇田川愛が作品を制作するときの描き出しです。それは、イメージを呼び起こす、感性と生命のほとばしりでもあるのです。
 淡く染められたシルクに描かれた世界の向こう側が透けて観えることは、作家の感性が現実世界と常に密接に関わっていることをあらわしています。
その淡いやわらかいイメージを時に切り裂くように描かれる、氷のような白い色面や硬く冷たい樹木のイメージは、作者の強固な意志による、世界観や生命観の表現となっています。
 それは時に、厳冬の雪山に分け入る小道の様でもあり、凍てつく荒野に立つ樹木のイメージには厳寒のなかでのかすかな命を育む生命のあたたかさを感じさせるのです。
クールな印象の中に息づく美しさは、命のぬくもりを感じさせてくれます。
 さらに今回は、新たに制作したインスタレーションも展示します。
寄り添うように作られたきのこや天使のイメージの磁器の彫刻たちが、藤の蔓で作りあげた鳥篭に入れられています。鳥たちは背後にあるシルク地に描かれた絵画の世界に思いを馳せながら、旅立とうとしているかのようです。
 いつか観たことのある風景なのか、あるいは、いつか観てみたい風景なのか、作品の中に表現される世界は、私たち一人一人が日々の生活の中でともすれば忘れがちな生命の育みそのものの記録ではないでしょうか。

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Ai UDAGAWA

SOLD OUT

More Details

シルク、アクリル絵の具、木炭

サインSignature
あり Yes
EDITION
オリジナル
制作年Year of Creation
2010年
サイズSize
30x 30 x3cm
作品の状態Condition
良好
額仕様Frame Specification
アクリルボックス
額寸Frame Size
33.5x 33.5x 5.5cm
納品期間Shipping Time
約3週間
特記事項Notices
作品IDItem ID
19739

Profile

1979年東京生まれ
1999-2003年 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻
2003-2004年 東京芸術大学大学院版画研究科
2005-2008年 国立カールスルーエ芸術大学絵画科


2012年  「Sign」個展、KIDO Press, Inc.、東京
2011年  個展、三日月座、東京
2010年  「テイスティングアート2010」阪急デパート、大阪
2009年  「X'mas Exhibition」 KIDO Press, Inc.
 「Art@Agnes 2009」(KIDO Press, Inc.)、アグネスホテル、東京
2008年  個展、ミュハラウム、カールスルーエ、ドイツ
 「Poly Summertime 2008」Poly Galerie、カールスルーエ、ドイツ
2007年  「middltec」、カールスルーエ芸術大学構内、ドイツ
 「日本美術家連盟2007年新人奨励展」銀座JAAギャラリー
 「2007 Summer Exhibition」カールスルーエ芸術大学構内、ドイツ
 グループ展フォーエバー現代美術館ギャラリー、秋田
2006年  「2006 Summer Exhibition」カールスルーエ美術大学構内、ドイツ
2005年  「第4回年高知国際版画トリエンナーレ」、いの町紙の博物館
 「JUSTIZIA」Prof. Dr. W. ホフマン氏邸宅(カールスルーエ)、ドイツ
2003年  「器楽」青山PROJECTGALLERY PROMO-ARTE
 「版画集展」東京芸術大学内
 「第28回全国大学版画展出展」町田市立国際版画美術館

Profile

Born 1979 in Tokyo
1999-2003 Tokyo National University of Fine Arts and Music, B.F.A.
2003-2004 Tokyo National University of Fine Arts and Music, M.F.A.
2005-2008 Staatliche Akademie der Bildenden Kuenste Karlsruhe

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