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撫子凛は、アメリカで出版された単行本「Japanese Schoolgirl Confidential」で、日本女子高生カルチャーをテーマにした芸術家代表として紹介されアメリカで「Hokusai's daughter」と呼ばれている。自ら大和乙女画家と名乗る。大和絵や浮世絵などの日本古典美術をいちど解体し、現代のサブカルチャーやアニメ画と混合し構築することによって、私たち日本人を育んできたこの土壌を改めて考察する現代アートとしての風俗芸術を目指している。
撫子凛
Rin Nadeshico
木製パネル、キャンバス、アクリル
1984年12月15日千葉県生まれ。 2008 トーキョーワンダーウォール2008(東京都現代美術館) 2009 渡欧、フランスに滞在 2010 個展-大和乙女肉筆画展-『骨と音楽』(下北沢GAoh!) ガーリー2010展(川崎市市民ミュージアム) 「Gwashi!」(FROELICK GALLERY オレゴン州アメリカ) 2011 「pixkiki アナログ展覧会」(Kaikiki Zingaro) アートフェア「行商~ギャラリー・サーカス」(青山・スパイラル) 個展 「凛派展」(Art Lab TOKYO) 2012 個展 「乙・闘・女」(Art Lab TOKYO) アートフェア「アートフェア東京」(東京国際フォーラム)
撫子凛の絵には、必ず女子高生が登場する。自ら大和乙女画家と名乗り、その作風は、大和絵や浮世絵などの日本古典美術をいちど解体し、現代のイメージと混合し構築することにより、日本の土壌と風俗を改めて考察させるものとなっている。撫子の存在は、すでにアメリカで「Hokusai's daughter」とも呼ばれる。”北斎の実の娘”とは、応為として知られる女絵師だが、今日の撫子凛に応為が二重写しになるのも不思議ではない。応為は、晩期における父・北斎の優れたアシスタントであり、伴走者であった。撫子自身も彼女をリスペクトしてやまない。 世界美術史を見るとき、江戸期の浮世絵は、そのオリジナリティにおいていまだに乗りこえ不可能なものとしてそこにある。撫子が芸術に向かう姿勢は、まさにグローバルなところから、江戸美術を逆照射する姿勢だといえよう。しかも、アニメ・漫画文化を浮世絵的世界と融合している手法は、日本文化の優れたポイントを結集したアート作品だといえる。「あの娘シリーズ」では写楽の大首絵からインスパイアーされ、ご指名の娘を選ぶという「キャバクラ」方式を作品世界に導入した画期的なものだ。