ニットでできた等身大のぬいぐるみの人体を組み合わせた立体作品も作られているが、実人間の身体の姿をした、それも実物大のものが横たわっているのはさぞかし異様な存在感があることだろう。でもこの小さな版画は色合いも愛らしいピンクのためか、とってもチャーミング。子供部屋にかけたいぐらいだけれど、やっぱり大人の寝室向きかもしれない。ベッドでのおしゃべりがはずむことだろう。アーティストブルジョワが89歳のときの作品、今年92歳バリバリの現役彫刻家の新作、六本木ヒルズの巨大な蜘蛛の彫刻の前で、このひとの版画持ってるの、と自慢してみよう。