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星 「Sterne」はその後に続く宇宙空間をめぐるテーマの最初の作品です。身近な環境の室内にレンズを向けることから始まった写真を介した外界の探求は、子供のころからの興味の対象であった宇宙空間へと向かいました。これらの巨大な星空の写真にはヨーロッパ南天天文台が南米に設置した観測施設の高性能天体望遠鏡で撮影したネガが使用されています。自分では撮影せず、すでに存在しているイメージを素材にしているという点でも先駆となった作品です。
トーマス・ルフ
Thomas Ruff
グラノリトグラフ
grano lithograph on ikonorex
1958年、ドイツ、ツェル・アム・ハーマーバッハ生まれ。ゲルハルト・リヒターやアンゼルム・キーファーを輩出したことで知られる名門、デュッセルドルフ美術アカデミーの出身。給水塔の写真で有名な、20世紀ドイツを代表する写真家ベルント&ヒラ・ベッヒャーの元で写真を学ぶ。これまでには大判カラーによる友人のポートレート、夜空の星、ヌードなどをテーマにした写真を発表。1982年以降、世界各地の美術館・ギャラリーで80回以上の個展を開催、美術館での作品コレクションも多い。トーマス・シュトルートやアンドレアス・グルスキーなどと並んで、ベッヒャー・シューレ(ベッヒャー派の意味)を代表する作家の1人。