この作品では、子ども達にしか見つける事の出来ない、森や山といった広大な大自然の中や、身近なところでは、家の小さな庭の茂みの中といった場所に住んでいる、小さな妖精の住む家を描いています。妖精の姿形は、この絵の中では描かれていないので、彼らが実際どのような姿なのかは分かりません。しかし、絵の中で描かれている3つの建物それぞれの頂点にひるがえる旗には、その建物に住む妖精一族の、代々受け継がれてきた大切な家紋が描かれており、このことから、この妖精たちが、先祖を敬い大切にしている様子が分かります。また、これら妖精たちの家を支えている土台となっているのは、絵の下方に描かれている小さな樹木の数々です。つまりこの妖精たちは、この樹木の支えによって家を維持することができており、これらの樹木が無くなってしまうと、その住処を失ってしまいます。よって、妖精たちは、自分たちの家を支えてくれるほど大きく育ってくれた周囲の木々に感謝し、その成長までの長い年月を木々と共に過ごした自分たちの先祖を、その木々の中に感じとります。