私は現代を生きる人々のスタイリッシュさと普段は内に秘めた動物的な本能や感情が混在している様を表現することをテーマとしています。
例えば綺麗な恰好をした人がふと、あくびをした時や餌を取られまいと威嚇するペット、野次を飛ばし合いお互いの話を聞こうとしない政治家など。どんなしつけや教育を受けていてもなお、コントロールの及ばない「獣」。
人も獣であり、日々折り合いをつけながら生きています。
「獣足のハイヒール」作品シリーズは人のもつ本能と理性という背反する二面性のどちらも同価値ととらえ、肯定的に表現したものです。