版画の手法を最大限に駆使した濃淡グラデーションと驚くほど細かい描き込みに、精神的な深奥を浮き立たせる力があると高く評価される石川真衣氏。
本作は、シルクスクリーンにより制作された石川氏の近作です。初めての著書「エースくんとヨバンさん 犬とアヒルの友情物語」のために制作されたもの。個展「エースくんとヨバンさん」(2024年、恵比寿・AL)にて展示され好評を博しました。
「稲村ヶ崎からの景色を刷りました。海沿いは歌川広重(冨士三十六景)『相模七里ヶ浜』を参考にしました。ここから富士山と江ノ島を見た時は浮世絵と同じ景色で感動しました。200年後も愛犬と一緒に見たいと願いを込めてつくりました」(石川氏のステイトメントより)