「最後に見た風景 - Landscapes with a Corpse」は、伊島が1993年から継続しているプロジェクトで、女優、モデルとコラボレーションを行い、“理想の死”のロケーション、服装、死に方などを綿密にセッティングし撮影した作品です。「“死”とは人間の“生”の一部である」と断言する伊島の作品は、恐怖と紙一重に美しさが同居し、ジル・サンダーやアレキサンダー・マックイーンなど有名ファッションブランドを身にまとったモデルの死体姿はまるで映画のワンシーンのように思えます。伊島はこのプロジェクトに取り組むうちに、自分自身がとても死を恐れているということを改めて自覚したと言います。そしてその死の恐怖を克服する上で、生きるためのより所として自分自身のための宗教が必要だったとも。