カートアイコン

EN / JP

桜と日本人の関係は興味深い。
本作は唐代の詩である「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」から作品名をとったが、これは桜の価値の変遷を指して作品名としたものである。

つまり梅が花見の中心であった江戸時代以前と、
山桜や八重桜が愛でられ始めた江戸時代。
(この頃まだソメイヨシノは一般的ではなかった。したがってソメイヨシノのように見える遠山の金さんの入れ墨は時代考証として微妙である。)
そして明治の国民統合の演出装置として、新種のソメイヨシノが植樹された時代。
日本において桜の意味や価値は大きく変遷してきた。

だが、これは私自身に限った話では無いと思うが、そのような歴史を学んだとしても、それでも桜が好きなのだ。

近代化の為の富国強兵と、葉を付けずに全ての力を咲くことに注力するソメイヨシノの関係、
あるいは第一次大戦の人的損耗を踏まえた「散り際」の美という死生観、
そして第二次大戦の戦局の悪化によってその役割を増大させられた経緯、
それらが制度として設計されていたと知っても、尚、桜が好きなのだ。
私はその関係を、興味深いと感じる。

本作は酒井抱一の桜図屏風を参考に描いた。
今後も、山桜を中心に桜を描きたいと思う。

年年歳歳 (F20-1)

Nen-nen Sai-sai (F20-1)

Shinji Mitsuzuka

作品本体価格Sellng Price(Artwork)
¥ 120,000
箱代/額装費Framing Price
¥ 2,040
消費税Tax
¥ 12,204
合計金額(税込)Total(include tax)
¥ 134,244

More Details

パネル、キャンバス、アクリル絵の具、ジェッソ

Canvas on panel. acrylic paint. Gesso.

証明書Certificate of Authenticity
タグボート発行証明書ありExist
サインSignature
あり Yes
EDITION
オリジナルunique piece
制作年Year of Creation
2024年
サイズSize
60.7x 73 x2.7cm
作品の状態Condition
良好good
額仕様Frame Specification
なしnothing
額寸Frame Size
x x cm
納品期間Shipping Time
約3週間3-4weeks
特記事項Notices
※額装費は合わせ箱代となります。
作品IDItem ID
72059

Profile

資本のルールの中に取り込まれた理性が、グローバリズムによる構造変化、複雑化した社会問題、デジタルイノベーションによる情報過多という状況を作り出し、私たちが依拠しなければならない筈の社会共同体という足場を狭めているのではないか、、
もしかすると社会は、私たちの置かれたその状況に対する「疑問」を認知させ にくいように、より狡猾にデザインされ続けているのではないか、そし て共同体を構成する私たちもまた、日常という概念の奥深くへ、「疑問」を 隠滅し、秘匿する共犯関係にあるのではないか、私はその疑いを「疑問の 疑問」、「META 疑問」と呼んでいる。
私はそのような「疑問」を元に作品を作っている。

東京藝術大学卒、同大大学院中退。2018年より作品発表を始める。

2018年 池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2018 準IAG賞受賞
2018年 Independent Tokyo 2018 入賞 審査員特別賞受賞
2019年 スパイラル SICF20
2020年 公募展 UNKNOWN ASIA 2020 審査員賞受賞
2021年 神奈川県美術展 県議会議長賞受賞
2021年 スパイラル SICF22
2022年 岡本太郎現代芸術賞展 岡本敏子賞受賞

Recommend For You