実質的な国際デビューとなった1992年のジェフリー・ダイチのキュレーションによる「POST HUMAN」展から一貫して、新しい人間と社会の変容をテーマに、内なる世界と外界との境界に位置する作品を制作してきた太郎千恵蔵。サブカルチャー要素を作品に取り込み、見ている者をアニメやコミックの疑似空間に連れ出します。また、現実と虚実世界のギャップを喚起させ単純に楽しめる作品です。ジャパン・アニメーションを表現として使うアーティストには他に、中原浩大、村上隆、中村政人、奈良美智があげられます。いずれのアーティストも日本国内だけでなく、海外でも高く評価されています。