おもにカッターと紙によるアナログな技と豊かな多重的構成によって表現される、動物や鳥、小さな生き物たちの物語。riya氏の切り絵作品では、限定的に見えるアイコニックな表現にもかかわらず、カッティングの線がいきいきと雄弁で驚くほど深いニュアンスが感じられ、額の内部空間にまるで宇宙の真理が秘め隠されているかのようです。
人の手によらない自然の造形美を中心に描かれる、中南米の民族的意匠にも似たオルタナティブなグラフィック感覚には熱心なファンが多く、また商業ビルやアパレルブランドなどとのコラボレーションなど幅広い活動を通して都市空間や人々の日常に新鮮なインパクトを与え続けています。
本作は、紙をレイヤーにした立体切り絵シリーズの一作。五穀豊穣を祀るキツネを描いたもの。大阪島屋新春展示(2023?2024年)にて発表され好評を博しました。デスクトップ用に向いたキャビネサイズのこぶりな見応え感も魅力。